本稿の内容はWoodyLandオリジナルのBassRoverTypeⅡについてのご質問を頂きましたので、此方の記事にてお応えさせて頂く事に成りました。
 沢山あるカラーについて多数のご質問を頂きました。
偶然にもほぼ同じ地域から頂きまして…フィールドもまたまた偶然で川との事で、幾つかの県を横断する川なので上流域や中流域・下流域と色々ですが、此れは何かの縁だなぁ〜と感じまして、画像などを交えて簡単なカラーの組み立てを記しましたので参考にして頂ければと思います。
※お問い合わせの返事としてではかなく、コンテンツでのお応えを希望との事で、少々お時間を頂きました。
お問い合わせを下さったお客さまに感謝致します。

川の質や色をお聞きして…

 ご質問にお応えするにあたり、幾つかの主要議題を絞り込んでみました。
カラーについての内容ですが、ルアーのカラーとは1つの要素に留まらず様々な環境や天候などに、1色が担う役割は思いの外に広いモノです。
また、Yoin氏(フジの兄貴サン)が製作するルアーやカラーは他要素を多く含ませて、使用者の個性や技能・閃きが発揮できる様に……と、デザインされていますので余り型に嵌らない程度に、ご質問を下さった方・少し興味が有ると云う方々への参考として今回の記事を作成をしました。
  川での使用を想定してのご質問でしたが、湖や野池なども共通している内容なのでお読みに成った方は、出掛けるフィールドを思い起こしてみて下さい。

今回も多分……長ーい文章に成るかと思いますし、ボキャブラリーも少ないので読み辛いかもしれません。

どうぞ宜しくお願い致します
 では、ご質問に有りました川の色具合いから。
上流域/中流域/下流域とでは、川の質や色味も違ってこようかと思いますが皆さんは如何感じているでしょうか。
どの程度を上流域〜とするか等の議論は有ろうかと思いますが、この辺りは質問者に委ねます。幾人かのお客さまから川の質や色味具合いを聞きまして、また普段からご来店してくださるお客さまにも聞いてみましたが、皆一様に『 汚いよぉ〜 』『 濁ってるよ! 』『 川底?見えないよぉ〜 』との事でした。

※質問を下さった方の地域は千葉県/茨城県/埼玉県でした…。

あちこちの川や沼地の水の色を見て、様々な濁りを少し写真に手を加えて画像を作ってみました。

GreenWater-1

全国の各地域のフィールドで良く見掛ける水の色。割と水中の不純物がこの色味を発生させる事が多い。

GreenWater-2

マッディーと良く表現される濁った水の色。台風などの嵐の後に見掛ける事が多い。

GreenWater-3

芦ノ湖や西湖で見掛ける澄んだ水の色。特殊なフィールド環境にある事が伺えるかと思います。

 さて、GreenWaterNo,1とNo,2のフィールドカラー(参考程度ですよ!)を中心に見ていきます。

GreenWater-1を参考に挙げてみると、やゞ透明度が有りますが、矢張り不純物が浮遊していますので、水中では少しでも障害物や陰になる影響物が存在すれば、その付近には暗さ→陰が目立ってきます。
特に岸辺の環境や駆け上がり付近には、様々な障害物や影響物が点在している事でしょう。
岸辺付近ではゴロタ石や杭が乱立している、船が停泊している等々や、駆け上がり付近は倒木やウィードが点在する等、様々な水中の環境が予測出来ますよね。
これらは影を形成して明度と暗度に影響させる要因でも有りますので、狙うエリア(ポイント)の環境でカラーを使い分けていくと幾分やり易く成ります…が、余り事細かにルアーのカラーを変更するのも実際は大変な事ですので、もう少し応用させる気持ちでカラーを考えてみたいと思います。

色を簡単に組み合わせて見てみると…

 
BassRoverTypeⅡのカラーラインナップ

※順番に意味はありません。

展開カラーは全部で6色。湖底に近い水域用以外は、色々なポイントで活用が出来る様にと、1色づつ応用範囲の広いカラーとして組み上げています。
此処からはそれぞれのGreenWaterで簡単に扱える(迷わず使える意味です)を簡単に纏めてみました。

GreenWater-1

やゞ透明度が有る事と、水の色に依る水中の明暗を考慮していくと、

この4色が応用範囲も広く、水の色が更に濁るか澄んでいっても対応が出来る構成で考察。

★カラー#GFS/Yは、画像の様な水の色で何処でも良く釣れます。特にオープンウォーター(広いエリア)はタダ巻きやジグとして広く釣れますよ。
★カラー#BRA/Rは、少々の影が発生するエリアやポイントで釣れます!
オープンウォーターの中層域は、やゞ暗さが増しますのでお勧めです。
★カラー#BRFS/Wは、前述の#GFS/Yと同様に応用が効きますが、どちらかと云うと、濁りが濃く成っているエリアや陽が陰ってきた時などに効果が高く出てきます。
★カラー#BFS/Pについては…私達としては一発大物専用カラーとして教わってきたカラーの1つでして、大嵐や曇天、他のカラーの要素が合わない時に使っています。
一般的には、深さに対して強いカラー。ディープレンジやボトムでゴソゴソと動かしたり、橋脚や桟橋などに因る蔭に潜むバスを誘き出して喰わすカラーです。

ご注意

カラーのセレクトは参考ですので、ご自身が使ってみたいカラーを使って頂いて結構です。又、個人個人の色の見え方にも違いがあり、例えば担当鈴木は様々なトーンの青色の判別・限りなく黒に近い青色や限りなく緑に近い青色も判別…と、この様に感知する色への認識が違います。

GreenWater-2

GreenWater-1との違いはカラー#OFS/LGが加わり其の他カラー3色は共に同じで、追加する1色を変える構成で全体の印象が変わります。

常に濁る水域は水中の不純物が、それは物凄い量でぶつかり合っています。その為に水温の上昇は澄んでいる水域依も早い事…早い事。

こちらも可成りザクザクとザックリと中心カラーから簡単に4色をセレクト。

これらの水中の濁りに依る色と環境を考察してみました。
★カラー#OFS/LGはスカートのOrangeとトレーラーのDarkBrownとで可成りキツイ濁りに対応していきますよ。画像の様な色のエリアでは丸1日中で楽しめます。
★カラー#BRFS/W、こちら…画像の様な色のエリアで使うと、#OFS/LGと対で使います。少し暗さを感じたらこちらのカラーに変更していくと、バスから見え易く成り釣れ易く成ってきます。
※濁り具合いに依り、登場する頻度や中核に変化していくカラーの1つです。
★カラー#GFS/Y、こちらも#BRFS/Wと同様に変わりますよ。GreenWaterNo1,では、ほぼ中核として捉えていますが、GreenWaterNo2,では陽射しが出ている時や、水中がやゞ明るく感じる時に活用してみて下さい。
★カラー#BFS/Pは、GreenWaterNo,1と同様の使い方で…大物狙いとして、また、日中の日陰に成る箇所に潜むバス狙いにと活躍します。
 濁り具合いでほんの少しだけ中核に成るカラーが変わりますので、シュミレーションもしてみると面白いかもしれません。

お店では実際にお客さんと、幾つかのカラーでシュミレーションしてます。新しい発見も有り、想定するポイントも広がり楽しいですよ〜。

挙げてきました内容は、とある一部分を切り取ってみた内容ですので、ご自身が考えるカラーローテーションを推し進め、付け足す所が有りましたら是非プラスαで楽しんで頂ければと思っています。
コンテンツ制作中に丁度、「普段は芦ノ湖へ趣き今度は茨城県内の釣り場に行く事に成り、ジグ・ワームを活用するけど普段とは違う水の色味で、どうしたモノか…」とお話しをして下さった方が居られましたが、カラーは芦ノ湖や富士五湖・茨城県内/千葉県内など全く違うフィールドでカラー活用を考える時、中核と成るカラーが変わる程度でカラーの明度と暗度で変更していけば普段に近い状態で仮説と予測が立てられると思います。

芦の湖でシミュレーション

 ご来店されたお客さんと同テーマを話しておりましたら「曇り空の芦ノ湖では毎回どうして良いのか迷う!特にジグ物は全くもって判らん!どうしたら良いかな?」と聞きましたので、先日にIshikawa君から頂いた貴重な芦ノ湖のポイント写真を活用してシュミレーションをと思います。Ishikawa君有難う御座います。

良い加減の天候で狙い易さ倍増です。風は微風で水の動きも微量な具合い、全体として動植物が可成り静まっている感じを、皆さんも写真から受けるかと思います。BassRoverTypeⅡのカラーシュミレーションをしてみたいと思います。

Ishikawa氏撮影の大事なフィールド(9月の芦の湖)写真には、1つの風景に3つの環境が写り込んでいますので、ザックリですが写真を線引きして区切ってみました。

ザックリ区切りました。

解りますでしょうか……

①のエリアは岸際
②のエリアは岩場
③のエリアはオープンウォーター
1枚の写真から天候・環境の狭い・広い水深の浅い・深い等の情報を釣り場で理解します。

①~③エリアの最大の特徴を捉えたらカラーの選定をしますが、初めは好みや実績の有るカラーが登場すると思います。

 先ずは暗さや明るさで大きく分けて、そこから環境に合わせて分けてみました。写真の場合はフィールドが芦ノ湖で透明度も有りますから、天候…空の影響は確実に受けます。更に空の影響から周囲の環境も確実に水中に反映されていきます。

例えば①のエリアは仮に晴れて陽射しが有れば、もう少し木々の色や湖底の色の見え方は、橙・黄色が加味された風に見える筈です。
晴れて陽射しがあれば、もしかしたらジグアイテムではなく、ツイッチベイト等の動きの有るプラグを意識するでしょう。フィールドの見え方でバスの状態を感知や活用するルアーの種類にも影響が出てくる事が判ります。
③のエリアも天候が同様で有れば、大気と水(水面)の境目もクッキリと見えている筈です。

通常の方式でいけば、クランクベイトやスピナーベイトが頻繁に登場したり、トップウォータープラグで狙い続けているかもしれませんね。

同じポイントであっても天候に依っても、人間が認識する環境の色味やその動きの印象は大きく変わり、登場してくるカラーやプラグも変わります。

ちょっと話しが尊大に成ってしまいましたね…すいません。

話しを勧めていきます。
BassRoverTypeⅡは見ての通り沈むアイテムです。
沈下率は程良い加減に抑えていますので、①エリアや②のエリアで活用が出来ます。その為、周辺物体や湖底に近いカラーを組んである事に気が付くかと思います。

エリア①

岸辺の影響が水中へと反映され、岩の陰も存在し湖底も良く見えています。暗さを中心にカラーをセレクトし、反応を見ていきます。特に上げているカラーは、物陰や岩場や水草に対応し、芦ノ湖では馴染み深いかと思います。

ボート釣りの方は岸辺にキャスティングする事が、多いそうなのでカラーの組み方は重要ですので環境に合わせてみて下さい。

①エリア 岸辺
登場するカラー
#BRA/R, #BRFS/W, #OFS/LG, #B/C

カラー#B/Cは待ち伏せノーチラス級バスに必ず活用するカラー。

エリア②

何の変哲もない岩。この岩は水中(湖底)では大きな面積の有る大岩です。様々な岩は自然が作りだした形状をしています…バスも待ち伏せる為に潜んでいたり、外敵から身を守る為に潜む、沖合いへ出られなく成り潜む…様々な要因が想定され、狙い方のヒントにも成っています。

焦点を岩としましたので、3色の物陰と障害物に効果が高いカラーをシュミレーション。岩場に限らず乱立する杭や立木、倒木や沈船の周辺、ゴロタ石などが有るポイントで活用していきます。

②エリア 岩
登場するカラー
#BRFS/W, #BRA/R, #OFS/LG

エリア③

主戦場であるオープンウォーターは狙いが広くて仮説が幾つも立てられるので割と楽なエリアです。
仕留め方が幾重にも有るので、ターゲットの状態の予測も1つっきりでは無いので、様々な探り方も合わせてバスが良く釣れています。

今回はカラーだけに絞りますので細かい所は省きますね。

空の影響を受ける水深や、そうでない水深とが有りますが、或る程度の深さが有る事を前提にシュミレーション。

③エリア オープンウォーター
登場するカラー
#GFS/Y, #BRFS/W, #BRA/R, #B/C, #BFSP

カラー#GFS/Yも湖底近くで効果が有り、徐々に駆け上りに近づけば水草なども存在しますので、有ると助かるカラーです。

また、ブルーカラー2色がシュミレーションに入っていますが、曇り空に合わせると#BFS/Pが効果を発揮してきます。#B/Cは何時でも何処でも芦ノ湖で在れば活用しますので一応シュミレーションに入れてみました。

振り返ると…
こうやって見てみると…濁りの有る水域でのシュミレーションと、芦ノ湖でのシュミレーションは余り差がない様に思いますが、皆さんはどの様な印象を受けましたでしょう。
大雑把ですが水の色に合わせるのか、環境に合わせるのか、天候に合わせるのか…カラーの組み合わせや足し算引き算をしていくと、初めてのフィールドも視点や狙い方に迷いが無くなると思います。

先ずは、自分が釣り場で何を感じとったのか、そこから色々な釣り方が発生して、使い方やカラー選びへと発展していきますので、眼に入る情報と五感(?!)とでバス釣りを満喫して下さい。

❲ SpecialThanks ❳
 お問い合わせを下さった方々、ご来店されて質問して下さった方々、マッディーウォーターの色味具合いのアドバイスを下さった方、何とか作成する事が出来ました。
普段から文章を作成するにあたり寄り道をするタイプなので、カラーだけに絞った内容は結構…大変でしたぁ〜。
何故かと云いますと、カラーには必ずルアーのアクション(使い方)が関係しますので、アクションを余り入れずに様々なフィールド/天候/バスの状態を前提にした、カラーシュミレーションでしたので、少しだけ(?)時間が掛かってしまいました。
 ここ迄お読み下さったお客さまに感謝を致します。
ダラダラと長い文章に成ってしいましたので、お眼に辛かったのではないでしょうか。今回の内容は可成り絞り込んだ事柄を前提とし、作成しましたので参考として取り入れられる所が在れば幸いです。
 
フィールドで皆さんの個性で閃きとアイディアでバス釣りが充実する事を願って。
担当 鈴木紀子