水深に意識を向ける

バスの入れ喰いシーズンに突入している各地域のフィールド。バス達が競い合ってルアーを追い喰いする特徴を持つ季節を逃さない為に水深に着目してみました。

 皆さんはバスが最も高活性にある水深をご存知でしょうか。先日、季節に関連したバスの行動変化と共に、喰わせ易いプラグの種類を来店されたお客さまとワチャワチャと話していたのですが…、バスの状態を現す活性と其の水深などの話へと及んだ時に、水深への認識や其の意識の度合いがマチマチだった事を知り、今回シンプルな内容ですが現在の季節に取り残されない為に皆さんに少しだけ水深に着目して頂こうと思い本ページにて簡単に記して置こうと思います。何かしらの参考に成れば凄く嬉しいです。

世界的な水深の目安

水深には或る程度の目安が存在している事は皆さんもご存知かと思いますが、少しシンプルに目安を作成してみました。

アンダーウォーターのフローティングルアーを操る為には水深を意識する事が非常に重要ですね。

目安表では代表的な水深を4つに分けています。此れは世界基準でも有りますので少し覚えておくと参考に成るかと思います。

水深の区切りは✱スーパーシャロー✱シャロー✱ミディアム✱ディープで、この中でスーパーシャローはトップウォーターの領域と重なる事も覚えておいて下さいね。

さて、この水深の目安を見ながらお話を進めていきますが、皆さんは此の水深の中なかどの水深を重点的に探って誘い出して仕留めていますか?例えば、アンダーウォーター・フローティングルアーのミノーだと普通は2ft位が目安に成りますね。此れがシャッドタイプに変わると大体3ft前後に成るかと思います。では、水深に対するルアーの種類が多いモノは何か…?と考えると、当然クランクベイトが登場してくる筈です。世界各国のメーカーが製造するクランクベイトには、" SSR "や" Mid'Dive "などの表記を見ると思います。此の表記は最高深度を表していて標準的なタックルで使用した場合の基準を知らせている訳ですね。クランクベイトの最高深度 若しくは 標準的な水深を表すのに、✱スーパーシャローランナー✱シャローランナー✱ミドルランナー✱ディープランナーと先の目安表とピッタリ重なる事を確認する事が出来ますね。

クランクベイトを識る

 一口にクランクベイトと云っても使い方が適切でないと意味がありません。此れだけ水深別にキチンと造られている訳ですから、其の効果を充分に発揮せねばバスへのアプローチが台無しに…。

其処でシャロークランクベイトを普及したYoin氏からのアドバイスを織り交ぜながらクランクベイトの基礎に触れていこうと思います。

上の画像は全ての水深用のクランクベイトの使い方の基礎をシンプルに表していますが、皆さんはクランクベイトを使う時に巻き始めをどの様にしていますでしょうか。実はクランクベイトとは巻き始めのやり方に依って、バスが喰うか喰わずかが決まるのを知っていますか?世界的にも全く知られていない事なので初めて聞いたと云う方も居られるかと思います。(その昔bagleyのジムバグリーも知らず使い方をYoin氏が伝授)クランクベイトはその名が示す様にクランクして想定する水深へと潜らせます。本体が軸とリップの効果とバランスで左右に振る事は広く認識されていますが、その動きそのものがどの様に反映されるのかを認識されていない事が多い様です。

 自身が立てた仮説を元に探り誘き出して仕留める水深へ、クランクベイトを到達させるには巻いて(クランク)行いますが、先ず重要なのは着水後のデッドストップで水面上にキチッと止める事からスタートなんですよ。キチッと止めるからこそ適切なライン操作が可能になるんです。さて、ライン操作とは何よ…と思いますでしょ。実はデッドストップしている最中はラインは可成り動き余分なラインも可成り出ていますので、此の余分なラインをどの程度巻き取るかに依って最高深度を変える事が出来るのがクランクベイトの凄い所なんです。

A : 着水→デッドストップ→余分なラインを巻き取る→クランクスタート→少しづつクランクを深めていく。

B : クランク本体を上下に蛇行しない様に或る一定の速度を保ちながらリーリング。

クランクベイトの基礎に有るAをしっかりと行う事で最高深度は可成り自由に選べてしまうのです。次に重要なのはBのリーリングですが、クランクベイトは使用するロッドの調子(ブレードのテーパー・ロッドアクション)に依り、動き方と最高深度が変わります。

例えば、WoodyLandHOTROD(シャローランナー)はレギュラーテーパーのミディアムライトで活用法すると大体3ft,若しくは4ft,をトレースしますが、スローテーパーのミディアム(代表はバスアクションロッド)で活用すると凡そ6ft,をトレースする事が出来ます。注意点としてはロッドの穂先を下に向けてはいけません。因みにYoin氏はHOTRODで6ft,をトレースして釣っています。

バルサウッド製のHOTRODは天然素材の浮力を活かして最高深度を自由に潜行させられる様にと製作したシャロークランクベイトに成ります。通常は3ft,~4ft,に泳ぎ回るバスが良く釣れています。

又、本体が丸々浮力体でも有るので古の水面コウモリ巻きも同時に愉しまれています。

以上の様にクランクベイトはハードタックルとメインラインとの関係性でも最高深度を変えられるので、可成り広範囲な狙い方が出来るのでバスを仕留めるチャンスが倍増する仕組みなんですね~。 ちょっとクランクベイトを一から楽しみたく成ってきました。

バスの活性と水深別にみるクランクベイトの種類。

 バスが最も活発に泳ぎ回る事を高活性と言いますが、間違えてはいけないのは『泳ぐ』と云う行動をしている事です。先にも触れた"一定の速度"と深い関係がある事を識ると思います。バスが周辺の環境や水中の状況に関わらず活発な行動をしているのは3ft,から6ft,の水深が多い事をご存知の方も居られると思います。其の為、フジ釣具のクランクベイトは此の水深をターゲットに据えたモデルを多く扱っているのも事実で、誰にでも連続してバスを仕留める愉しさを体現できる様にと厳選をしている訳です。

Yoin氏のオリジナル・クランク及びYoinセレクトのクランクベイトを簡単に水深目安表に落とし込んでみました。

因みに各クランクベイトの最高深度ではなく、通常のバス用ハードタックルで活用して潜らせ易い水深を表しています。⚠ミディアムはシャローランナーで行えるので特別取り上げていません。

バスが活発に行動する水域3ft,から6ft,を狙い撃ちする専用のクランクベイトも有りました。

ShallowRunnerCLASICO

此方の"クラシコ"は着水姿勢からクランクアクションをスムーズにさせた特別な形式をYoin氏が編み出したデザインで、一見するとオーソドックスな形状とバランスなのですが、浮き方と微妙な質量が最高深度をミディアムまで到達させられるスーパークランクアクションです。※此方は特殊なモデルな為製作予定は今の所ありません。申し訳御座いません。

"クラシコ"の場合はシャローランナークランクとは云え最高深度 若しくはバスを仕留める水深をやゞミディアム寄りしたモデルは、水面から任意で水深を定められるので非常に広範囲な釣り方が可能に。

水深の目安表を元に自分のタックルケースを最確認していくと…バスが生息する水深に対して、ルアー(水深)に依る空白領域があるかもしれませんね。

ディープダイバーは底打ち用なのか?

ディープダイバーとは一体どんなルアーなのでしょうか。

 最高深度が特別深く、潜らせていくクランクも行い易く造られていますので、潜行させる水深は使い手の技が活きてきます。此処で考えるのは最高深度が11ft,以上のクランクベイトです。

岸釣り・ボート釣りでも先程の空白の領域が最も多いのがディープダイビングです。それは何故なのか…と方々を探ってみると、ディープダイビングの活用方法と認識に大きな隔たりが有る事を知りました。

簡単に最高深度へ到達するダイビング

フジ釣具では此のクラスを岸釣りでは沖合いへ大遠投をして深く深く潜行させて釣ります。沖合いから岸辺へと近づいてきたらディープダイバーはザリガニや蟹などの甲殻類として使います。

甲殻類として活用するディープダイビングには、必ずザリガニカラーがペイントされていました。現在でもミディアムレンジ用のクランクにはザリガニカラーがペイントされ其のカラーバリエーションも昔と異なり種類が豊富です。更に云うと一昔に比べ各メーカーの素材の扱いが多岐に渡り、クランクベイトの形を用いずシュリンプやザリガニを模した形状のルアーが増えました。その為ディープダイビングのシュリンプ・ザリガニカラーは減少傾向にある様です。

 昔の話しですが、ダイビングで2種類の異なるクランクが有り、良くYoin氏に其の違いを探して来なさいと課題を出された事が有ったのを思い出しました…。其の2種類のクランクベイトとは、スーパートードとウィーグルワートで、此れは岸辺に到達した時の甲殻類として活用する時の課題で、水中の環境に依るディープダイビングの特徴を識る事を目的としていました。又、この時は沖合いの超々深場ではDB2とDB3を一定の速度で蛇行せずに長い距離をトレースさせる課題と、特別にフジ釣具専用として製作させたDKB3の最高深度のクランクアクションの課題も出され、物凄い大遠投をする必要が有る事を知りました。

課題を出された当時は滅茶苦茶難しくて泣きが入ったDKB3。Yoin氏から昔のオールスター・クランクベイト用ロッドを借りたり自作のオールラウンダーのバスアクションロッドに、ミディアムライトのバスアクションロッドと色々なロッドとリールで練習と特徴を勉強していました。熟練者のお客さんは13ft,以上を潜行させていたとか…。

キャスティングの距離は最高深度の水深に等しい。

つまり、長い距離を一定の速度でトレースする事がディープダイバーに求められる効果もある訳で、皆さんはクランクベイトをどのくらいの距離を泳がせてバスに見せていますでしょうか…。Yoin氏からの課題で様々な水深のクランクベイトには、リールのギヤ比とメインライン・リーダーの種類の違いと、セットアップするベイトロッドの種類(レンジの違いも含む)の違いで大きく異なる事を知りました。

 岸釣り・ボート釣りに限らずディープダイビングをどの様なエリアで活用するのかで、その影響と効果は全く別物になるので、何かしらのストラクチャーに当てて仕留めるだけのルアーでは無い事も皆さんに是非知って頂きたいなと思いました。

丁度、クランクベイトを存分に試して実際にバスが釣れるシーズンですので、フィールドで水深違いのクランクベイトを活用してみて下さい。

ColorTrainingWoodyLandHOT ROD

 水中の明暗に依ってカラーも異なりますが、なんとなーくな感じでカラートレーニングを作ってみました。

全般的にアンダーウォーターは眼に見えない魚だけの世界なので、ルアーのカラーをとして魚達の世界を識る手立てにも成ります。その他のプラグのカラーとソフトルアーのカラーもなのですが、バスが喰ってくるカラーの移り変わり(変移)は或る法則の様なものが存在している事は判っているので、始めのヒットカラーで数匹を釣り上げた後のカラー変移は、バスと遣り取りをしている最中に周辺を見ながら次の一手を考えているので、手持ちのカラーバリエーションを最大限に愉しむ事も出来ますので、あらゆる角度から全体を掌握し新しい発見が生まれますので何かの参考になれば幸いです。