つい先日、Yoin氏から渡された微妙な大きさの箱……。
お店でガサガサと袋から取り出してみるとCardinal33とデカデカとアイテムネームが眼に飛び込んできました。
急いでYoin氏に電話をすると『当時、仕入れたままに有った』との事でずっと眠り続けていたカーディナル33。
恐る恐るゆっくりと取り出してみました。
Yoin氏を始め鈴木家ではバスもマスも釣る時に活用しているスピニングリールは、カーディナル33と44を今でも使用しています。
アウトスプールのスピニングリールと比べると、インスプールから放出されるラインはブレが殆どなく、偶に耳にするサミングなる動作を必要としないところが最大の特徴です。
自身が普段から色々なフィールドで活躍させているカーディナル33とは違って、当時のままなので取り出す時も少し緊張しました…꜆꜄꜆꜄꜆
懐かしい取り扱い説明書は子供の頃は絵本や雑誌代わりでもあったのですが、大人目線で読み返すと物凄い情報量で改めて吃驚しました。
当時の取り扱い説明書あるあるの投げ方の説明も懐かしさ一杯!
改めてカーディナル33の内部構造を展開図を通して拝見!
バッシンスピンでルアーをリーリング中に、ルアーの後ろに魚が追尾している事が判る振動を発生させている機構を図解で見るのも少し久し振りでした。
最近は此の機構を装備していないリールが主流に成ってしまって……とっても残念です。
カーディナル33や44は此の機構のピッチを細かく設定して造られているので、非常に珍しく釣り易いリールなんですね。何故か此の部分に言及されていないのも摩訶不思議。
当時のラインキャパシティがサイズ毎に記して有ったので、当時と現在の差異をみてみました。
海外のモノフィラメントの直径とポンドは今も全く変化が無い事に吃驚。
特殊なモノフィラメントでは同等の直径でもポンドが一つ上の数値に成っていたりするので、その時代の技術を識る手立てにも成って面白いですね。
スピニングリールの最大の利点は、使用者の意思に関係なく勝手にラインが放出される事です。
その為、スピニングリールの最大の武器でありながら短所と成ってしまうオーバーな放出に有りますが、インスプールのカーディナル33は、其のスプールの特徴からオーバーな放出が少ない事に加え、リーリングに依るスプールへの巻き上げも殆どヨレが発生しません。
此のラインのヨレですが、ベイルの根元にあるラインローラーだけで解消する現象ではありませんから、インスプールの構造が大きな役割を担い、フィールドでのトラブルを減少させている事が判りますね。
カーディナル33は様々なレンジ・テーパーのスピニングロッドにセットアップし易く、メインラインを選ばず常に魚を仕留める事に集中する事が出来る珍しいリールに成ります。
其れは世界を見渡して見ても未だにインスプールリールが存在していない事が残念です。
ミッチェル勢に押されてしまったからなのか……世にも稀で純粋に魚釣りに没頭する事が出来るカーディナル33です。