移り変わる季節をフィールドの風景と共にバスフィッシングを愉しまれるKagamiさんのOnlyOneページです。今回のご依頼はブレード製作と成ります。お手持ちのウッドハンドルに幾種類ものブレードをフィールドに合わせてセットアップする大人の遊びを形にしました。

RamRodAxis-f5508

 Kagamiさんが厳選されたのはWoodyLandYoin氏が大人のバスアクションロッドとして製作しましたRamRodAxis-fです。昔…昔のスカイライン#08と同等のブランクを再現した特別なモデルで、Kagamiさんのバスフィッシングに取り入れられる事に成りました?

スクリューフェルール仕様

KagamiさんのOnlyOneカスタムロッドには幾つかの脱着式を採用されたYoin氏ハンドカービングのオールウッドハンドルが有り、今回のブレード製作も同様にセットアップする事が出来る仕様で製作デザインをしています。

作業として先にスクリューフェルールをウッドハンドルに合わせてサイズ調整を行いブランク側に取り付けるフェルールを接着固定していきました。スクリューフェルールのサイズはLサイズです。

懐かしいガイド仕様

沢山あるガイドの中から選定されたのはYoin氏が特別販売として組んでくれた『パーフェクションショックリングガイド』です。フレームがワイヤータイプなのも人気。

近年のガイドと比べれば少し重さは有りますがブランクにセッティングした際の感度・調子出しが最高な組み合わせです。パーフェクションショックリングガイドの写真を見て、気づいた方も居られると思いますが、セット内容がトップガイド1個 / ガイド5個のバスアクションロッド専用のガイド数で組んでいます。

バスアクションロッドを好感度に導くガイド数は…実はガイドセッティングが非常にシビアで感度・調子・補強の設定が難しい事でも識られています。ビルダーの世界でも殆ど手を付けられていないセッティングに成り、マサやんの腕の魅せ所に成りますね!

Kagami.SelectThread

ロッド製作で重要な下準備も完了し、次に取り掛かるのはスレッドラッピングです。KagamiさんがデザインされたのはNCPスレッドの3色です。ベージュとブルーにレッドと何だか元気が湧いてくるカラーリングに決定しました。

マサやんがスレッドラッピングをスタートさせました。写真はラッピング後の元ガイドです。良く話題に昇るのは何処からスタートするかと云う事なのですが、マサやんに聞いてみるとトップガイドからスタートさせるのが後々が楽で簡単だよ~との事でした。自作される方は是非トップガイドからスタートしてみて下さい。

 スレッドラッピングもトップから元ガイド・ネーム・補強・バットと全てを完了し、次に掛かる作業はコーティングへ移ります。

コーティング後のトップガイド及び第一第二ガイドを撮影してみました。遠目からもKagamiさんがデザインされたスレッドカラーが良く映えています。

 パーフェクションショックリングガイドの最大の特徴は、ロッドワーク(全ての動作をロッドで行う事)を行う時の抵抗感が少なく、ロッドのポテンシャルを最大限に活かせる所だと考えています。ワイヤーフレームの効果と小さ過ぎないリングサイズと共にYoin氏が拘りをみせるガイド数との効果で、キャスティング・ルアー操作・バスとのやり取りをトラブルなくスムーズにフィールドで実践する事が出来るので、バスを釣る事に専念が出来るRamRodAxis-f5508としてKagamiさんのOnlyOneカスタムロッドを完成させました。

見た目にも美しいスレッドカラーは、様々な環境で元気を貰える様な爽やかなデザイン。メインをNCPスレッドの#ベージュとし、トリムをNCPスレッドで#ブルーと#レッドカラーでトリミングしていますね。トリムを2色にする事でオリジナリティーを表してもいます。又、コーティングではOnlyOneカスタムロッドの最大の拘りの一つ、ガイドフットとブランクの隙間もコーティングしています。此の作業はロッドを形作るうえで重要で永く愛用する事が出来る仕上げにしています。良く耳にする「ガイドがポロリと取れた」や「ガイドが何故かグラつく」などは一切ありません。何と云ってもロッドは釣り人とフィールドを共にする相棒ですし、其の相棒に何かあっては釣りに集中が出来ませんものね。

今回のOnlyOneカスタムロッド製作では、ご依頼者の要望でマサやんの手書きのネームを入れました。KagamiさんのRamRodAxis-f5508のスレッドカラーの様に爽やかでハンドメイドである事を証明しています。

 元ガイドからバットまでの区間には先のOnlyOneカスタムロッドの証明するネームと補強が有り、それぞれの部位にもスレッドラッピングをしています。ネームはガイド部と同様のカラーでラッピングをし、補機では面積を多く取っているメインスレッド#ベージュの中央部に、トリムで使用した#レッドカラーをラッピング。トリムを#ブルーカラーで爽やかさを引き立たせています。カラーの配置を変更すると雰囲気がガラリと変わりますから、カスタムロッドならではのカラー配置を楽しめますね。

バット部分はシンプルにしたデザインをされたKagamiさん。ガイド部・ネーム・補強とオリジナリティーを表現している事から手元の見え方を抑え気味にしています。

セットアップするKagamiさん専用のYoin氏ハンドカービングAllWoodHandleも可成り個性的なのでトータルデザインをイメージした素晴らしいOnlyOneカスタムロッドに仕上げる事が出来ました。

大人のバスフィッシングを

RamRodAxis-f5508はYoin氏がバスを仕留める為に特別に造り上げた特別なブランクに成ります。日本国内のブランク手巻き職人さんに巻き上げて貰った貴重なブランクなのです。その為、製作するロッドは『バスアクションロッド』と呼び、ブレードのどの部分を活かしてバスを誘き出して仕留めるのかを楽しめる類を見ないロッドと成ります。

 例えば、シャローランナー(クランクベイト)を見てみると、ブレード全体を使う要領でリーリングをすればシャローレンジをトレースする事が出来ますが、ブレードの中央部より少しバット気味の位置を意識してリーリングするとトレースレンジを任意でミディアムレンジに変換する事が出来る仕組みに。『ロッドを使うイコールロッドを動かす』でと云う事ではないので宜しくお願いします。ルアーロッドとは異なるバスを釣る為のロッドがバスアクションロッドと成ります。以上の点を念頭に芦ノ湖などを中心としたフィールドでの岸釣りをRamRodAxis-f5508で楽しめるシミュレーションをしてみようと思います。

 参考例として芦ノ湖のノーチラスバスを仕留めるプラグとして代表的なプラグを上げるとすれば以下のプラグは必ずと云っていい程に登場頻度が非常に高いものをセレクトしてみます。①フローティングミノー②クランクベイト③スピナーベイト。此の3種類のプラグは変わりに成るプラグが存在しない種類で、其の昔より変わる事のないバスフィッシングにおいて基礎と成るプラグです。特に芦ノ湖は硬い水質な為にフローティングミノー・クランクベイトは必須プラグと言えますね。因みにスピナーベイトはバスの状態が高活性と低活性に関わらず釣れるブレードベイトです。しかし、間違ってはいけないのはバスの状態に合せたテクニックが有る事を忘れてはいけません。

岸辺から見た芦ノ湖

 では、KagamiさんのバスアクションロッドRamRodAxis-f5508を通して3種類のプラグをバスの状態やフィールドの状況に応じた使い方を見ていこうと思います。適切なキャスティングは元よりバスの行動深度に合わせられるRamRodAxis-f5508ですから、フローティングミノーとクランクベイト・スピナーベイトをそれぞれバスの動きに合わせて使い分けます。

FloatingBassMinnow

フローティングミノーはアクションその物が柔らかな動きをする事が最大の特徴であり、バスへのアプローチの比重は高いと云えます。

フローティングミノーにはタダ巻き・ジャーク・ツイッチの3種類のアクションが行えます。

WoodyLandOriginalWoodBaitFloatingSeeker.バスを筆頭に様々な種類の種族をターゲットにしたKing of Minnow!湖から野池や河川・渓流地に管理釣り場と活躍の場が広い事で識られています。

 バスが可成り速い速度で泳いでいる時はフローティングミノーの最大の特徴であるタダ巻きでミノーアクションをして仕留めます。RamRodAxis-f5508はスローテーパーの全くブレの無いバスアクションロッドですからロッド全体を使う要領でタダ巻き。■バスの行動に強い意志が感じられずフワフワと浮足立つ様な条件では、ジャーク若しくはツイッチの何れかのロッドワークでアクションを出して仕留めます。RamRodAxis-f5508はミノーの様な形状(細い・長い)のプラグに適度な動きと確実にデッドストップをさせる手法を得意としていますから、フィールド(エリア・ポイント)内に存在するバスの動き方と動き出しを観察する事で、バスに合せたテクニックで仕留められます。因みにロッドワークをするジャーク・ツイッチには数種類がありますがロッドティップを活用するのか…それともブレードの中央部より前気味の位置を意識して活用すのかでもアクションの特性を変えられる所がRamRodAxis-f5508の特徴です。■次にバスが表層域の他の魚を意識している事が多々ある事は皆さんもご存知かと思います。フローティングミノーは其の昔はトップウォーターのカテゴリに類するプラグでもあるので、昔懐かしい"チョンチョンバンゴーアクション"で狙い撃ちに。■細く・長く・柔らかい動きをし、且つ水面のトップウォーターとして活用し水中では水深別に活用する事が出来るフローティングミノーは正にRamRodAxis-f5508用と云っても良いプラグの一つです。

AllDepths CrankBait

 スーパーシャローからボトムと水深別に存在するクランクベイトはバス狙いの為のプラグに成ります。その中でも岸釣りの大きな助けと成る5ft,潜航型のシャロークランクベイトは大変優秀で、RamRodAxis-f5508の特性を活かして水面~5ft,~7ft,までを任意で水深を刻んでバスの居場所を把握しクランクアクションで仕留めていきます。

 例えばクランクベイトの代表で世界的にも広く愛用されるシャロークランクベイトを中心に見ていくと水深目安表(世界の基準)を見るとシャローウォーターは非常に範囲が広くバスが最も活動的な水深である事が伺えると思います。ミディアムウォーターはシャローウォーターの延長線上に有り、ディープウォーターだけは世界が変わってきます。

此の事からも判る様にクランクベイトは水深の違いに依る水域の変化に対応したプラグで有る事が解るかと思います。水深が異なるのはフィールドの成立ちや規模にも関係し様々な情報を得易く活用しやすい事も判明してきますね。

 RamRodAxis-f5508でシャロークランクベイトの代表アクションをするHOT RODを活用すると仮定してみると、3種類の使い方が出来る事を発見する事が出来ます。①水面を航跡を発生させるウエーキルアーとしての活用②スーパーシャロー及びシャローウォーターの水深でシャロークランクアクション。③ミディアムウォーターをシャロークランクアクションをさせられる。此等を一本のRamRodAxis-f5508が可能にしますよ。●先ず①の水面での活用では、スローテーパーの特性を存分に活かしたテクニックで、ロッドを立て気味にしたポジショニングでデッドスローからスローのタダ巻きで行います。ロッドティップがブレ無いのでプラグのアクションが非常に良く出易い事に加え、岸釣りでは遠投したキャスティングポイントから自身の足元までの距離をトレースする為、長い距離を利用したバスを自身の立つエリアまで誘き出す事が可能で、誘き出した数匹のバスを釣る事が出来る手法に成ります。●次に②ではスーパーシャローウォーターからシャローウォーターを中心とした本来のアクションでバスを釣っていきますが、水面目安表にもある様にスーパーシャローとはミノーと同様に其の昔はトップウォーターのカテゴリーとして認識されていましたので1ft,までは少しロッドティップを意識したリーリングに成ります。此の水深は大変浅いためクランクアクションが出難い場合が多々ありますが、RamRodAxis-f5508であれば安定した水深維持と共にクランクベイトのアクションを出し易く容易に行える所が特徴的です。シャローウォーターに関してはRamRodAxis-f5508とリールのギヤ比が関わってきますが、総合的に全てのクランクベイトを扱い易く釣り易くしているロッドなので特別な事を有しません。但しシャローウォーターを狙いの水深に定めた場合にはロッドティップ(竿先)を肘より下に向けない事が基本です。●③のミディアムウォーターでは大体7ft, としてシャロークランクを活用しています。特にHOT RODは此方の操作1つで様々な深度変更が出来る様にバルサで造りましたから、最高深度は可成り自由なクランクベイトです。しかし、通常はプラグに設定される基準値を突破する事は簡単な事ではなく、RamRodAxis-f5508のバットとガイドセッティングで設定したバスアクションを全面に出すと、Yoin氏の様に8ft,(2m50cm程)をシャロークランクアクションのままにトレースする事が出来る様にロッドを製作しています。

ColoradoBladeSpinnerBait

 タダ巻きをするプラグ2種類を駆け足でみてきました。タダ巻きと云いましてもロッドのどの部分を活用していくかで、タダ巻きプラグの水深や其の挙動等々が変わりバスへのアプローチもそれぞれが異なる事が少しだけ視えてきたと思います。

次に取り上げるのはRamRodAxis-f5508が得意中の得意とするスピナーベイトを注目したいと思います。一言でスピナーベイトと表しても、其の種類と重さが違えばバスへのアプローチとアピール(与える影響の度合い)も違ってきます。枝分かれしているテクニックの中には水深も含まれる事と、リーリングする速度違いに依る下流線の出し方もテクニックに含まれますよ。そもそもスピナーベイトとは魚に模してはいない最もルアーらしいルアーの一つに成ります。何故、魚に模していないのに釣れるのか…考えた事は有りますでしょうか。スピナーベイトこそが姿形に頼らず自らのルアーアクションでバスを追尾させて食わせられるルアーはないと思いまっています。

バスを釣る為のスピナーベイトの中で最も対応能力が広いコロラドブレードを有するモデルは、バスの活性に合せたテクニックが幾種類にも枝分かれしている事が特徴です。

WoodyLandOriginalSpinnerBaitHELL CAT5/16oz,水面に対し平行に成るワイヤーとヘッド・ブレードサイズが最大の武器に。

 スピナーベイトには様々な重さで造られていますが、参考画像のHELL CATなどは岸釣りで表層域からミディアムウォーター・ディープウォーター・ボトムとほぼバスが行動する水深を網羅する重さでハンドクラフトしています。岸釣りの場合1/4oz, 5/16oz, 3/8oz,が基準と成ります。沖合いの深さの有るオープンウォーターの表層域からミディアムウォーターは全ての重さで狙い打ちし、岸辺に近づくと1/4oz, 5/16oz,の主戦場に成ります。

先にも少し触れましたが下流線を如何に発生させていくかで其の影響の度合いが決まってきますから、リールのギヤ比とのマッチングも重要に成ります。しかし、本稿では純粋にスピナーベイトのみに注目していくと、どんなリーリングスピードであろうと長く尾を引く様に下流線を安定的に発生しなければならないので、RamRodAxis-f5508の調子が活きてきます。キャスティング中に回転せずにスムーズに着水させられる利点を有効に活用して、表層域ではリズミカルなタダ巻きを適度な速度感で行えば、やゞ離れた場所からHELL CATの水面に対する平行ワイヤーと重さ・ブレードサイズの効果が合わさりヒット率が上がる仕組みで以下の点を念頭に狙い撃ちしていきます。

◆シャローウォーターからミディアムウォーターを中心に、バスが最も行動力を発揮する水深ではRamRodAxis-f5508の中央部からバット付近を意識したリーリングは、任意の水深から外れる事なくトレースをする事が可能に成ります。シャローウォーターから水深を変更する際にはカウントダウンをして変更をしますが、この動作においてもティップが安定しているのでスピナーベイトにリーダーが絡む等々のアクシデントは殆どありません。◆次にスピナーベイトのボトム使いに成りますが、RamRodAxis-f5508はバスアクションロッドだとお伝えしました。其の内容には感度も含まれており、沖合いから岸辺へ近付き掛け上がりを過ぎれば、浅瀬のボトムにバスが潜んでいる可能性が高まりますから、一旦スピナーベイトを着底させてデッドスロー(スピナーベイトが横に倒れない程度の速度)でリーリングしていきます。特にコロラドブレードは水を"くわえる面積"が最も広い為、ハイスピード・ミディアム・スロー・デッドスローの様々なリーリングスピードに対応していますので、ボトムで湖底をユックリとタダ巻きする事で、他のルアーでは表わせられない独自のアクションでバスを釣り上げる事が出来てしまうんですね。

 完成したKagamiさんのRamRodAxis-f5508は芦ノ湖の様々な季節を通し、大人のバスフィッシングを愉しまれるのに充分なスペックです。フィールドも芦ノ湖に限定せずに他の湖や河川でラージマウス・スモールマウスバスも一緒に自身の持ち味を発揮して頂ければ幸いです。

✳✳SpecialThanks!✳✳

此処までお読み頂き有難う御座います。KagamiさんのOnlyOneカスタムロッドRamRodAxis-f5508を通して、様々に広がるバスロッドやバスフィッシングにほんの少しだけ触れさせて頂きました。ご自身でロッドの製作やカスタマイズを考えて居られる方に何かしらの参考と、バスフィッシングにおける3大プラグを少しでも知って頂ければ幸いです。

フジ釣具