岸釣りやフローターから船釣りと、様々なフィールドのポイントでバスフィッシングを楽しまれているMAKIさんのOnlyOneページです。
普段から愛用されているベイトリールを、更にパワーアップさせたい!と、内部を整えるオーバーホール等を依頼。
どの様なカスタマイズなのか……気になりますね!少しづつ見せて頂きたいとおもいます。
歴戦の痕を感じつつ
MAKIさんより預かりましたのは、歴戦の痕を残すシマノ社CALCUTTA CONQUEST100DC。
オーソドックスなスタイルの中にも、渋味と重厚感で共にした数々の傷痕が訴えてくるMAKIさんの相棒です。
ご依頼内容はリールを活用した手元の操作性アップと、積極的なバスフィッシングを行う為のOnlyOne一品製作のクラッチ部のカスタマイズに、更に永く愛用する為の内容を整えていくオーバーホールです。
オーバーホールは私達で出来る限りの作業を進めさせて頂いて、手組リールの様に組み上げていきますよ。
先ずはご依頼のMAKIさん専用のハンドルノブの製作をスタート。
マテリマルは希少な銘木で有名なブビンガ。
原木から善い部分を削り出してハンドルノブと、カルカッタ用のクラッチも製作していきます。
完全な自分仕様で
ベイトリールのハンドルノブは、メーカーモデルですと平たい形状や、マテリアルもゴム製やEVAだったりと様々です。
お預かりしたベイトリールは、マテリアルはゴム製で、形状は平たいフラットスタイルでした。
このスタイルは強く握る事に効果があり、或る特定の場合には非常に有効ではありますが、ターゲットを仕留める間に必要な情報源でもある、水の重み/流れ/周波の流れを握り潰してしまいます。
ルアーフィッシング…特にバスフィッシングでは、楽しめる内容がルアー操作とバスを釣るだけではなく、前述の自然界の情報源を如何にキャッチしていくのか…も、バスフィッシングの愉しみの一つなので、此れらを失わずに自身のバスフィッシングを成立させる一つとして、ハンドルノブに指先を軽く引っ掛けられるノーチラスバスがヒットし易く成るルアー操作が可能に成る、MAKIさん専用デザインを製作しました。
希少な銘木のブビンガは、余り人の眼に触れなく成ってきており、Yoin氏の元で密度が有り余分な水気等を排除させたとっておきを用意して製作を行なっています。
ハンドルノブのデザインはYoin氏が推奨しているモデルをベースとしています。
ベースのデザインからMAKIさんご希望のシンプルで特徴的な部分を加えた丸型ハンドルノブと決まりました。
特徴的な と言うのは、最も丸い部位の大きさが通常サイズを大幅に超えたLサイズ位で存在感を感じます。
これは依頼者のご希望のサイズでしたから、原木から大きく削り出して製作しました。
次にありますのはカルカッタのバックスタイルですが、クラッチ部分もハンドルノブと同じ原木から削り出して、ハンドカービング!
銘木のクラッチ製作では、使用中に高さの違和感を覚えているとの事で、様々なロッドのハンドル(グリップ)に装着しても高さを感じさせない様にと、クラッチのベースを削り、親指の当たり具合い等を考慮して、滑らかなカーブでブビンガにてハンドカービングしました。
クラッチのベースを削りますから、私達も様々なハンドル(グリップ)を出来る限り用意し、色々な持ち方と親指の位置等、ジックリと時間を掛けて製作させて頂きました。
ノブやクラッチ等を製作する時は、必ず同じ原木から削り出していきます。
参考として取り上げていくと、サムレスト/パーミングカップの組み合わせでは、同一の銘木から造り上げていくとサムレストとパーミングカップが同時に年数を経ていく事に成るので、何方か一方だけが偏った年数を重ねていく事がなく、銘木のメンテナンス等々の際にも特別な処置を必要がありません。
双方共に同じ時間を経ていきますから、双方のチグハグさが無くなり時折のメンテナンスに依って、非常に永く愛用する事が出来ます。
世界でたった1つのMAKIさん専用ですから此処は拘りたいですよね。
ノブのデザイン
ハンドルノブの" 軽く引っ掛ける要領 "と言いますは、人の指先はとても繊細で神経が集まっています。
強くも軽くも動かせる指は、指先の動作で手首から肘、肘から肩へと筋肉の動きを変える事が出来ますよね。
皆さん、此処で自分の親指と人差し指でオーケーの格好を出してみて下さい。
そして、親指と人差し指に力を入れてみると……手首から肘に掛けて、筋肉が動くのが判るかと思います。
筋肉が張っている事も判ると思います。
筋肉が張る事で身体が硬く成るのは、ラガーマンでしたら実感されると思います。
ほんの少し指先に力をこめただけで、自身の筋肉の動きが変わりますから、当然ベイトリールのハンドルノブも同様の変化が起こりますね。
感度を重視されるので在れば、この指先の使い方に依る感度(周波)の感知能力も、高めるべきです。
軽く引っ掛ける要領とは、様々な情報を周波やルアーの動きを、感じ取り易くする為の動作であると思って下さい。
ご本人の見立て通りに、素晴らしいバランスとオリジナリティ溢れる、スペシャルなカルカッタコンクエストに大変身しましたよ!
様々なアンテナをはり、チャレンジしていくMakiさんらしさを、名一杯に表現出来ていると思います。
素敵なバスフィッシング時間を満喫して下さ〜い。
カスタムロッドをパワーアップ
MAKIさんのお気に入りのカルカッタとは別に、ご自身のお持ちのベイトロッドに、All Wood SingleHandleを装着が可能?との事で此方もMAKIさん専用にカスタマイズを行ないました。
お預かりしたベイトロッドのブレードは、元々がチャンピオン型のフェルールが装着されていました。
そのフェルールを少しづつ丁寧に取り除きまして……まっ新にしてから、ハンドカービングのAllWoodSingleHandle専用の脱着式アダプターを接着固定を行いましたよ。
兄貴さんに依るハンドカービングで製作された、オールウッドハンドルは個性的なデザインで仕上げられている一本で銘木楢古木と滅多に入手が出来ない希少な銘木で、操作性のポテンシャルが異常に高いシングルハンドルをセットアップしました。
ブレードと希少な楢古木のオールウッドハンドルとで、これから迎える季節や今後の楽しみ方が、グーンと広がりを見せてきますね。
MAKIさんのチャレンジに寄り添う相棒として、様々な地域のフィールドのポイントや、色々な環境に在るバスと巡り会う相棒として、楽しんで頂ければ幸いです。